パイナップルの栄養と健康効果

パイナップルの果実の成分

パイナップルの果実は独特の芳香があり、果汁たっぷりでさわやかな酸味と甘みがあるのが魅力です。


さて、パイナップルの果実の成分ですが、生果肉100g中で、全糖分として10%、クエン酸やリンゴ酸などの酸類が0.8〜1.2%、カルシウム13mg、カリウム109mgを含んでいます。ビタミン類では、C:27mg、B1:0.14mg、B2:0.03mg。食物繊維:1.7g、カリウム:100mgなどとなっています。


ちなみに薬効は下痢止め、消化促進、消化器障害改善、食欲増進などとなっています。


このようにパイナップルを栄養面で見ると、圧倒的に糖分が多いことになります。この糖分の主体はショ糖であり、他にはブドウ糖、果糖を含んでいます。酸味の方はクエン酸が主体で、他にはリンゴ酸、酒石酸などを含有しています。ビタミン類も充分に豊富です。


更に果汁中にはタンパク質分解酵素ブロメニンが含まれています。そのためパイナップルは、昔から疲労回復、夏バテ防止、老化防止などに効果があると重用されてきました。


タンパク質分解酵素のブロメリンは、肉を柔らかくしたり、消化を促進する作用があり、胃液の分泌を活発化、消化促進、食後の胃もたれ防止にも役立ちます。ただし、ブロメラインには、タンパク質の一種であるゼラチンを分解してしまう作用があるので、生のパイナップルをゼリー(ゼラチン)にすることはできないのです。


そんなこともあって、昔は缶詰が店頭で多かったのですが、フィリピンや台湾産の安くて新鮮なものがたくさん出回るようになって、生食も盛んになったのです。